遠征の行程を遠征先の快活のブースで深夜に考えることがよくあります。萩薬師です。
4月1日から2日にかけ、チーム対抗で東海道本線東京〜神戸間166駅+αを1駅1マスに見立て、すごろくの要領で下っていく対決企画「東海道線すごろく」をやってきました。今回からはその時の話を書いていこうと思います。
ルール説明・参加者紹介
ルールはこんな感じ。ただサイコロを振って進んでいくだけでなく、途中アイテムを獲得出来るイベント駅やルート分岐、優等列車乗車チャンスなどが設定されており、運だけで無くこれらをいかに活用するかという戦略的な要素もあります。麻雀みたいなもんですね*1。
一度に全部書いても分かりづらいと思うので、細かいルール等については進みながらその都度説明していきます。
こちらは各駅のイベントをまとめた表です。
続いて参加者紹介。以下の5チーム10人での対決となります。
二人四脚 (萩薬師・海底)
チーム名の由来はどちらも協調性が無く二人三脚が出来ないから撮り鉄の三脚と音鉄の一脚を合わせて四脚になるからです。僕は行先表示、海底さんは駅放送に目がないため、「道中で変な行先が出たら離脱しそう」と評されてました。
このブログは当チーム視点の記事になります。
逃げ切りツインテール (八川・わかきゅー)
「ツインターボと言えば大逃げ。エミリーと言えばツインテール。髪を揺らしながら、目指すは他を圧倒しつつ神戸に1番乗り!」(八川さんのブログより)
…これはツインターボとエミリーの説明では?
ウマ娘のツインターボが好きなわかきゅーさんとアイマスのエミリーが好きな八川さんのチームです。八川さんも今回のブログを書いているのでこちらも合わせてどうぞ。
YONOASOBI (ふりうり・さくらす)
与野を愛するふりうりさんと、与野のホテルに泊まったことで上野東京ラインの惨事を回避したさくらすさんの鉄道ニッチ分野コンビ。
今回の対決では各チームともDiscordのサーバー上でサイコロを振れたり、進行状況に合わせて各駅でのイベントや手持ちのカードなどを出してくれるbotを使って進めていたのですが、このbotはふりうりさんが作ったものです。すごい。
にせとつ (にせ・ひがとつ)
快活のオープンシート*2で夜を明かしたり、深夜に十数キロの道のりを何度もキックボードで帰ったりなどの奇行をしているにせさんと、気が付けばE217系を追いかけ長野県まで行ってたりするひがとつさん。2人とも行動力が高そうなチームです。にせさんも今回のブログを書いているのでこちらも合わせてどうぞ。
青梅市代表 (たつたあげ・C13)
青梅市13万人の期待を背負い、東日本地域の音鉄がSUNTRAS地域へ侵略を開始!集合直前に中央線で人身事故があったんですがなんとか回避してました。
また今回運営としてしら・ゆのつ・ちよめ・あまがさ・綾瀬(敬称略)の5名と、同行者のsuwaさん*3の計16人が関わる大型企画になりました。改めて考えると凄いですね。
suwaさんも今回のブログを書いているのでこちらも合わせてどうぞ。
0.無計画前夜
2023年3月31日 対戦前夜の23時過ぎ、いよいよ日付も変わろうかという頃に僕はある重大な事実に気付きました。
「作戦何も考えてねぇな…」
サイコロの出目という運要素もあるものの、様々なアイテムやミッションをいかに活用出来るかというのはとても今回の対決において重要であり、すごろくシミュレータ*4でどこでどう動くのが最適解か入念にシミュレーションして戦略を立てておくべきだなと思っていたんですが、気付けばまともにシミュレーションすらしないまま対戦前夜となってました。アホなん?
いや、月末恒例の月報書いたり行先撮ったり行先撮ったりオタクとカラオケしたりで忙しくて…
流石にこのままではまずいと思い取り敢えず一度軽くシミュレータを動かし、神戸まで進め切った頃には日付は変わり4月1日に。
チームの2人と運営陣だけが見られる戦略を練るためのDiscordサーバーのチャンネルに初めて書き込まれたメッセージが当日午前0時過ぎの申し訳程度のメモ書き。おわりだよ〜〜〜〜〜(o・∇・o)
その後早寝すると言っていたはずの海底さんが何故か起きていたので急遽作戦会議が始まったのですが、あまりの計画性の無さに運営陣のしらさんにも呆れられる始末。ダメ人間に言われる正論が一番刺さります。マジで。
内心「もう今回勝てる見込みねぇかもなぁ…」と思いつつ本番を迎えるのでした。
1.出だしは好調?
と言うわけで朝7時前の東京駅からおはようございます。普通に池袋から18きっぷを使い山手線で行こうとしたら、駅員に「山手線が止まってる*5」と言われ確認してからホームに上がったら目の前で抑止を喰らっていた電車に逃げられ丸ノ内線に課金する羽目になりました。
お財布は犠牲になりましたが無事合流し、記念写真を撮ったり最終確認などをしていよいよスタートです!
記念すべき第一投目は4。最初から1を出していたチームもいましたし、まぁ悪くは無いんじゃないでしょうか。
東京7時ちょうど発の山手線に乗り込み田町駅で下車。反対側の京浜東北線が微妙に遅れており降りてすぐにやってきたのでいいペースで進めそうです。
2つ先の品川駅が絶対に降りなければならない強制イベント駅*6なのでここから一発で品川まで出たいですね。まぁ1さえ出さなければいいだけの話で品川まで一本で行ける確率は5/6。流石に80%以上の確率を外すことはないでしょう。
は?
見事に1/6を引き当て品川目前、高輪ゲートウェイ駅で降ろされました。ゲームは始まったばかりとは言え、あまりもたついていると他のチームに置いていかれてしまうのでテンポよく進みたいんですが、中々うまくいきません。
ただここはまだ23区内。本数も多く数分で次の電車が来てくれるので比較的ロスは少ないですし、ここ高輪ゲートウェイ駅は降りるだけで出目の駅より手前の好きな駅で降りられるカード「ブックマークカード」が貰える駅だったのでまぁいいでしょう。こんなんなんぼあってもいいですからね。
今回の対決に出てくるカードはこのブックマークカードと一度に振れるサイコロの数をそれぞれ2個、3個、4個に増やせてより大きい目を狙えるこだま、ひかり、のぞみの各種新幹線カード、そして出目を6に出来る「オール6カード」の計5種類。初期の手持ちカードはこだまカードが2枚、オール6カードが1枚、ブックマークカードが3枚となっており、これら手持ちのカードと道中のカードが貰える駅をどう活用していくかが重要になってきます。
品川駅に降り立ち、逃げ切りツインテールと遭遇しながらミッションの「電車型ポストを撮る」を達成。報酬ののぞみカードを獲得しました。
ここ品川駅では「路線選択」があり、サイコロを振って1か2なら京浜東北線、3か4なら横須賀線、5か6なら東海道線の電車*7でこの回のみ進むことが出来ます。
品川〜戸塚は京浜東北線経由なら11駅*8、横須賀線経由なら7駅、東海道線経由なら3駅とかなり駅数が変わりますが、東海道線経由になっても駅数の出目が2なら横浜から横須賀線、1だと川崎から京浜東北線、横浜から横須賀線経由になってしまいます。路線選択の出目も駅数の出目も大きい方が望ましいという訳です。
路線は3だったので横須賀線。まぁ悪くはないんじゃないでしょうか。
駅数は1。隣の西大井まで進めます。え?
横須賀線は京浜東北線より駅数こそ少ないものの、デメリットとして本数も少ないため、もたついているとタイムロスが大きくなってしまうのですが、初っ端で1が出ました。ばか。
サイコロの目には抗えず西大井で下車。逃げ切りツインテールも同じく横須賀線経由で同電でしたが、ここで先行を許してしまいました。
次の横須賀線は10分後。ここから遅れを巻き返していくべく少しでもいい目を出したいところ!
2:新川崎
横浜すら到達出来ません。嘘でしょ?
この品川と西大井の回は見てわかる通り海底さんがサイコロを振っていたんですが、今になって思うと、この時点で既に"ここぞという時の海底さんの引きの悪さ"が頭角を表していたのかもしれないですね…。
どうにかこの遅れを取り戻せないかと思っていると、海底さんから名案が。
「次の相鉄直通乗って武蔵小杉で振り直せばいんじゃね?」
次の横須賀線は7時47分発でしたが、実はその前に7時41分発の相鉄線直通の海老名行きが。今回のルールとして「途中で東海道線から他線に入る列車でも他線に入る駅までなら乗れる」というルールがあったため、これとブックマークカードを活用し先に武蔵小杉まで出てサイコロを振り直すことで、本来西大井から新川崎まで乗るはずだった電車で新川崎より先に進むことが出来る可能性があるというわけです。
そうと決まれば目の前に入ってきた相鉄直通に乗り込み武蔵小杉で下車。再びサイコロを振り直します。
出目は4。欲を言えば戸塚まで行きたいところでしたが、まぁ本来新川崎までしか行けなかった電車で東戸塚まで出れると考えれば悪くはないでしょう。
2.最初の決断
対戦中のお互いのチームの位置を知る手段として、運営からの「1位のチームが〇〇県に突入しました」というお知らせと、毎時ちょうど時点の各チームの「最後にサイコロを振った駅orイベントを実行中の駅(その時点での現在地ではないので誤差が生じる場合がある)」が発表される時報があるのですが、前者は全チームの中で最も早くその県に突入した*9チーム分しか知らされず、かつチーム名も書かれないので、各チームの現在地を予測するためには時報が重要になってきます。
東戸塚に着く少し前、新川崎〜横浜間で8時を迎え、運営より時報が出されました。
単純に位置だけ見れば出遅れてますが、まぁまだ開始1時間ですしそこまで差も開いてないかなという印象。ここからどうなっていくのかが見物ですね。
東戸塚の出目は5。まぁまぁいいんじゃないでしょうか。
横須賀線で戸塚まで出て東海道線に乗り換え茅ヶ崎へ向かいます。余談ながら、今回品川→西大井、武蔵小杉→東戸塚、東戸塚→戸塚と3回横須賀線の電車に乗ったんですが、3回ともE235系でした。横須賀線や総武快速を使うたびに段々とE235系を見る機会が増えてきて、E217系が見られなくなる日もそう遠くないのかもなと感じますね。
戸塚で神の対面接続を受け、あっという間に茅ヶ崎に。僕が乗り換える時に限って毎回亜空間接続をする御茶ノ水も見習って欲しいです。
茅ヶ崎での出目は4。国府津まで進めますが二宮のイベントがコスパが良さそうなのでブックマークカードを使い、一つ手前の二宮で下車します。
二宮のイベントは「湘南軌道二宮駅跡に行く」というもの。湘南軌道は1906年に二宮〜秦野*10間で開業した馬車鉄道が起源で、かつては大山への参拝者や二宮特産の落花生の輸送などで栄えていました。しかし関東大震災の影響や小田急線の開通などにより経営が厳しくなり1933年に旅客営業を、1935年には貨物輸送を休止し1937年に完全廃止となったそうです。
次の国府津駅は東海道線より遠回りで本数もとても少ないですが、選ぶとひかりカードが5枚貰える御殿場線ルートを選択出来る分岐駅。御殿場線ルートを選んだ場合、足柄駅で今回最大のイベント、静岡県にある御殿場線足柄駅から約27キロ離れている神奈川県の小田急線足柄駅まで歩いて乗り換える*11「足柄乗換」に挑戦することが出来ます。超過酷なミッションですが、達成すると途中の強制イベント駅を無視し米原駅まで一気に進める、かつ他チームを妨害するミッションを1つ考えられると見返りも大きく、対決前夜の作戦会議では足柄乗換をやるかどうかが論点となっていました。
元々海底さんは足柄乗換にかなり乗り気で、僕は昔一度足柄乗換をやったことがあり、静岡側から神奈川側に向かう今回の場合静岡側の方が標高が高いため全体的に下り道となる、予報を見たところ雨の心配も無さそうという条件もあり、個人的にも割とやってもいいかな〜と考えていましたが、ここである事に気付きます。
「実は足柄乗換をしてもそこまで有利にならないのでは…?」
足柄乗換をしなかった場合およそどれくらいの所要時間になるかシミュレートしたいけれど、もうそんな事をやっている時間は無いしどうしようと悩んでいた僕は運営のゆのつさんが以前通話した時にシミュレートの所要時間の結果を載せていた事を思い出し、それを引っ張り出してきました。セコ(笑)
シミュは足柄乗換をした場合が1回としなかった場合で数回行われており、足柄乗換をした場合は所要時間的にあり得ないくらいハイペースで足柄乗換を終わらせなければ1日目に米原までしか到達出来なさそうなのに対し、足柄乗換をしなかった場合は1日目に動けるのが22時までなのですが、どれもその日の21時前後には米原を突破しており、かつ中には22時には京都まで到達している回もあったため、所要時間1時間程度の妨害ミッションが出ることなどを考慮しても足柄乗換をしても圧倒的アドバンテージは得られないと判断し、夜の時点で"足柄乗換はやらない"と海底さんと決めていたのでした。
運営や他チームからも「一番足柄乗換しそうなチーム」だと思われていたであろうため、その期待を裏切るのは若干申し訳無さがありますが、それでも僕は勝ちにいきたいと思ったので足柄を蹴りました。勝ちを捨て笑いに走るのは作為的旅程崩壊のようなもの。本気で戦い、そこから発生する笑いにこそ真の美しさがあるのではないでしょうか。
他のチームもわざわざあんな苦行をするとは思えませんし、足柄乗換イベントが日の目を見る機会は無さそうです。
二宮の出目は5。サイコロにも御殿場線なんて行かず真っ直ぐ進めと言われています。足柄乗換せずとも御殿場線経由で行くという手は考えてましたが、御殿場線の接続が悪いこともありこのまま順張りで進むことに。
ホームから海が見えることで有名な根府川駅。海と反対側にはちょこっと桜の木が生えてました。
いいうみ。
根府川での出目は4。函南まで進めましたが、熱海で接続時間があるのでブックマークカードを使い熱海のミッションをする事に。
熱海のミッションは「駅前の足湯に入る」ですが海底さんがタオルを持っておらず、2人とも足湯をしなければならないという事で熱海から海底裸足参戦かと思われましたが、調べたところそもそも足湯が休止中だったため足湯の写真を撮ればOKということになりました。運営陣の判断により足湯が休止中であることを運営側から伝えることはせず、問い合わせが来た際に同様の対応をするのみとなったそうですが、足湯が休止中だったと知っていたチームは他に何組いたのでしょうか。
関東と東海の境目、熱海に着きました。ここまででスタートから約3時間が経過したそうです。
nullそうな足湯に浸かっている看板の写真を撮りミッション達成。東海区間へ向かい進もうとしたところ、運営からある一報が。
チームにせとつ、足柄乗換開始。
嘘でしょ?
まだ熱海までしか来てませんが、既に6600文字を突破しているので今回はここまでです。ちなみに構成の関係でブログ中では二人四脚が熱海に着いたタイミングでにせとつが足柄乗換を始めたようになっていますが、実際に足柄乗換が開始したタイミングでは二人四脚は根府川から熱海の道中で運営に二人とも足湯に入らないとダメか確認していました。
と言う訳で皆さんお待ちかねの東海道すごろく、チーム二人四脚視点の第一回でした。春休みが終わり、学業だったり、日本や地球の果て地に飛ばされて自分の現在地を特定する羽目になったり*12で遅くなってしまいました。一応四月中にゴールまで書き切りたいなとは思っているので、次回はなるはやで上げられるように頑張ります。あげました。それでは。
*1:雀カス的発想
*2:ネットカフェ内の座席、基本的に一般的な飲食店と同じようなテーブルと椅子があるだけ
*3:ちょうど東海道方面へ向かう用事があったため、全チームの動向が見れる状態で都度どこか1チームについていた
*5:早朝から中央・総武線で人身事故があった影響で、山手線も一時運転を見合わせていた
*6:必ず降りてミッションをしなければいけない駅、駅に着いた時点で出目はリセットされミッション後に振り直しとなる
*7:大井町、東戸塚など東海道線の電車が止まらない駅は出目にカウントしなくていい
*9:厳密には運営に位置がわかるのはその県に入ってから最初に駅に降りたタイミングなので、こちらも誤差が生じる場合がある
*11:一般的にはそれを乗換とは言わない
*12:オタクとジオゲッサーしてるだけ