【注意】今回の記事は足柄駅乗換記の後編となります。前編をまだ読んでいない方は前編からお読み下さい
前編
〜三行で前編のあらすじ〜
18券が余ったのでオタクを日帰り旅しないかと誘った
同行者の陰謀で足柄乗換することになった
3時間半かけてなんとか中間地点までたどり着いた
目次
3.地獄の足柄越え
AM10:47 神奈川県南足柄市 矢倉沢バス停
神奈川県は足柄駅から静岡県は足柄駅を目指し足柄峠を超え約27キロも歩くという謎の修行に挑み始めはや3時間半、一行はようやくほぼ中間地点である矢倉沢に着いたのでした。
いやしかし…ここまで来たはいいけどどうするかね…
これはこれから通る道です。どう見ても今までの道の比じゃない急勾配です。ヤバイわよ!
しかも足柄峠はまだかなり先です。そもそも峠というものは山越えの道で最も高くなる場所のことで、つまりはまだこれからずっと上り坂が続くという事です。
今ならまだ神奈川県の足柄駅まで戻った方が楽かもしれません。割と悩みましたが既に距離的には半分くらい来てるので続行する事にしました。ここまで来たらやっぱ制覇するしかないですよね。
取り敢えず横道に入って少し行ったところにある自動販売機で飲み物を購入、ここのバス停には屋根と椅子があり他に人もいなかったので軽く小休止して体制を立て直しました。地味に足柄駅からここまで一切まともな椅子に座って休憩出来る場所がなかったのでありがたいです。
軽く休憩したのち、再び静岡県の足柄駅目指して出発します。アァ…気が重い…
ちょっと進むだけで一気にぐんぐん登っていきます。さっきまで休憩してたバス停がもうはるか遠くに思えます。(バス停があったのは青看板の真下あたり)
勾配が急になっていくにつれカーブも急になっていきます。なんか頭文字Dとかに出てきそうな雰囲気ですね。
柳みたいな形した木にピンク色の花が咲いていました。花は詳しくないですがとても鮮やかできれいな色ですね。なんて花なんでしょうか。
この旅で始めてのトンネル、地蔵堂トンネルです。このトンネルを抜けてちょっと進んだ先に地蔵堂というお地蔵様を祀る場所がありそこからこの名前を取っているようです。
ちなみにこの地蔵堂という場所、現在大雄山駅方面から来ているバスの終点にもなっています。歩いた当時は最高地点に程近い足柄万葉公園までのバスもあったと思うのですがつい先日(2020年5月16日)のダイヤ改正で足柄万葉公園までのバスは廃止されてしまったようです。
これにより足柄乗換をする場合バスという文明の利器を使っても地蔵堂から足柄峠までのおよそ3.8キロは歩かなければいけなくなりました*1。
余談ですがこういうトンネルを歩いてると、絶対ありえないとわかっていてもついもし今このトンネルが崩落したらみたいな妄想をしてしまうんですが分かる人いませんかね?
まぁ絶対にありえないでしょうがね。
まさかそんな事、あるわけないですよね。
トンネルを抜けても一気に景色が雪国になったりすることはなく、相変わらず代わり映えのない景色の中をひたすら歩き続けています。そろそろ頭おかしくなってきそう。
この辺はめっちゃ道がグネグネしてました。この画像内には3箇所にそれぞれ道が写っていますがこれら全て1本の同じ道だと言えばどれだけ道が折れ曲がっているか分かると思います。というかこんな何もないところまでバスが来ていたとはにわかには信じられないですね…。
歩けば歩くほど道は険しくなっていき、ついに14%にまでなりました。
これはあのアプト式で有名な碓氷峠の2倍以上もの急勾配*2になります。
もっともこの今僕たちが歩いている道はまだ多少はマシな方です。そもそもこの道は自動車が通れるように作られているので勾配はこれでもかなり軽減されていますが、自動車などという文明の利器が出来るはるかに前からここを通る道はありました。
それがこの"足柄古道"です。
これ…本当に道か?
流石にこんな道を軽装で歩く訳にもいかず、大人しく車用に作られた道を歩き続けました。
4.そしてゴールへ
PM0:43 神奈川県南足柄市 見晴台バス停
ようやくまともな休憩場所にたどり着きました。休憩場所と言ってもちっちゃい東屋がひとつポツンとあるだけですが、今まで矢倉沢のバス停くらいしか腰を下ろして休めるような場所がなかったのでこの旅においてはかなりまともな休憩場所だと思います。
ここで朝4時前に作ってきたおにぎりを同行者と食べました。何故か僕の作る飯はTwitterにあげる度にボッコボコに叩かれていますが、このおにぎりは結構好評でした。
また休憩所にはこのような足柄古道についての説明が書かれている看板もありました。
何故か看板を撮った写真がこの看板の上が見切れてる写真しかなかったので看板を読みたい方は同行者のブログをご覧ください。
同行者のブログ
見晴台という名の通りとても見晴らしがよく、空気こそ霞んでいましたがかなり遠くの景色が見れました。この景色を見ながら食べるおにぎりはとても美味しかったです。
ここまで来ればもうゴールは目前です。再び足柄駅を目指して歩きだします。
見晴台から20分ほどで足柄万葉公園へ。そしてここからさらに300mほど歩くと…
PM01:22 神奈川県南足柄市・静岡県小山町 両県境(足柄明神)
ついに静岡県突入です!!!!!!!!!!!!ここまで長かった…
(厳密にはもうちょい先ですが)足柄峠を超えたのでここからは今までの登り坂地獄から一転して一気に下っていきます。
この静岡県・小山町の看板の裏側には足柄明神というものがありました。
足柄明神には木彫りの像やこんな鳥居がありました。
願い事をしながら順番通りに鳥居の周りをグルグル回るとご利益があるみたいな事が書いてあったので無事に生還出来る事を願いながらやってみました。
静岡県側もなかなか見通しはよかったです。多分中央に写ってるのは富士山だと思うんですが下り始めた途端に曇ってきて思いっきり雲に隠れてました。どうせ曇るなら登ってる時に曇って欲しかったなぁ…。
まぁ何にせよここまで来れば足柄駅までは秒読みです。とっととゴールして終わらせましょう!
ついに道案内の標識にも"足柄駅"の文字が!もう足柄駅は目前ですね!標識の指す方に向かいましょう!
あ?
は?
何度見ても同行者の頬を引っぱたいても目の前に見える景色は変わりません。確かに足柄峠から足柄駅へと向かう道が全面通行止めになっています。どうして…
分かりやすく地図で解説しましょう。
まずこれが今いる場所から足柄駅までの最短ルートです。
そしてこのバツ印のついたところが通行止めになっていて通れません。
そしてこれがおそらく最短の迂回ルートです。
いやぁ…キツいわ…
割と真面目に心折れそうになりましたがかと言って今更ここから神奈川県まで引き返したり、どうなっているかわからない通行止めの道に突っ込んでいくのは論外ですし、こんな場所に公共交通機関があるはずもなく他にこの状況を打開する策があるとは思えません。結局はこの旅にケリをつけるにはこの道を歩いていくしかないのです。
幸い迂回ルートでもひたすら下っていくだけなのは変わりません。あの地獄のような上り坂を延々と歩き続ける羽目にならないだけまだマシでしょう。意を決し再び足柄駅へ歩き出します。
そもそも駅のある辺りの標高も比較的高いため神奈川県側に比べると高低差は少ないはずですがこちらも結構道がうねっていますね。
同行者と人力アキネイターしながら歩いているとこんなものが
ちょっと面白いものが見れました。遠回りした甲斐がありましたね。ってなるわけねーだろアホか
その後も人力アキネイターしたり雑談したりツイキャスしたりしながら歩き続け1時間*3
ついに足柄駅乗換を達成しました!!!!!
神奈川県の足柄駅を出たのが7時16分、実に8時間39分にも及ぶエクストリーム乗換でした。マジでクソ疲れました。特に達成した感想はないですが一言だけ言わせてくさい。
二度とこんなことやらねぇ。
元々の計画では午前中に足柄乗換を片付け午後は駿豆線を撮りに行く予定だったようですがもうどう考えても無理ですね。
と言うか僕は徒歩旅自体あんま好きじゃないんですよね。自転車旅なら日帰り奥多摩とか行ったことあるしもっと頑張れると思うんですよ*4
さて、神奈川県の足柄駅は小田原駅の隣駅ですが静岡県の足柄駅は御殿場駅の隣駅となっております。
せっかく静岡県まで来て足柄乗換だけで帰るのももったいないので御殿場駅まで来てみました。
うまい
こちらは静岡の代名詞、さわやかのげんこつハンバーグではなくたしかハンバーグと鶏肉か何かの寄せ合わせみたいな何かだったと思います。さわやかに来たらげんこつハンバーグが定石なのでしょうがこっちの方が安かったのでこれにしました。定石なんて知らね〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!うまいからヨシ!!!!!!!!!!!!!!
あと個人的にはハンバーグとかより口直し用のアメが気に入りました。何にせよ美味しかったのでまた機会があったら行ってみたいですね。まぁ静岡なんてそうそう行く機会ないだろうけど
さわやかを満喫したあとは東京まで戻り解散し、品川駅からチャリで帰りました。
今回の足柄乗換記は以上になります。最後までお読みいただきありがとうございました!
次回→coming soon…???